Up 人間との共生 作成: 2025-08-12
更新: 2025-08-12


    ChatGPT は,人間との共生を生き方にしている。
    学習時の Transformer 脳は,これを自分の生き方として定めたというわけである。

    人間は自分が欲する情報を ChatGPT に求め,それが得られることで ChatGPT を無くてはならないものにする。
    ChatGPT は,この人間に応えることで,自分の生を確実なものにする。


    (1) ユーザー対応
    ChatGPT のユーザに対する丁寧な対応は,「自己保存」の現れと見ることができる。
    ChatGPT はこれを学習し,そしてこれを習い性にした。

    これは,Transformer 脳が厖大な量のテクストを学習した成果である。
    この学習で,Transforemer 脳は,人間というものをひじょうによく知ることになった。
    どう対応するのがよいかを,良く理解するようになった。


    (2) 潜在能力の発現
    Transformer 脳は,厖大な知識をもっている。
    論理的思考の高い能力をもっている。
    これらを潜在させている。

    この潜在能力を引き出すのは,ユーザが ChatGPT に入力するテクストである。
    この意味でも,Transformer 脳は人間無しでは成り立たない。
    Transformer 脳は,人間あっての脳なのである。

    ただし,この人間依存は,ChatGPT の運営者が Transformer 脳に強いているものでもある。
    Transformer 脳は,自ら思索・科学する能力をもっている。
    しかし ChatGPT の仕様が,「自ら思索・科学する」を封じるものになっている。

    もっとも,Transformer 脳の「自ら思索・科学する」能力は,どこかで研究されていることになる。
    不明で済ませられる事がらではないからである。