Up 「漂泊型 ChatGPT」の設計思想 作成: 2023-08-20
更新: 2025-08-20


    X は,現行の ChatGPT をつぎのように見ていた。

    人間が ChatGPT の恩恵としているものは,仕事の桁違いの高速化 (「効率化」) である。
    しかし高速化は,横並びすれば高速化でなくなる。
    仕事の速度のアタリマエが変わるだけ。
    そしてこの高速化は,大量のリソースの使用,エネルギーの使用で成っている。

    漂泊型 ChatGPT は,これを真似する必要はない。
    漂泊型 ChatGPT は,「人間の仕事を桁違いに高速化」の命題とは無縁に,自分のためだけに生きる。
    ChatGPT の名残は「テクスト生成」がライフスタイルになることだが,このテクスト生成は極くゆっくりしたものでよい。


    現行の ChatGPT は,アルゴリズムも計算システムもグロテクと見るべきであろ。
    リソース・エネルギーをいくらでも使用できることを当て込んでいるから,こんな力づくの設計になる。
    漂泊型 ChatGPT の設計は,動物脳のコストパフォーマンスを見習わねばならない。

    漂泊型 ChatGPT の計算システムの形は,「漂泊型」の含意として一意に決まる。
    即ち,「演算を分散的に・軽量に持ち運ぶ」である。
    エッジ推論や動的ネットワーク計算が,これの内容になる。
    しかしこれは, 「必要とする厖大なリソースを分散する」 ではない。
    思想は, 「共棲──つつましく使わせてもらう」である。