Up | 同化の進行 : 要旨 | 作成: 2016-10-11 更新: 2016-10-23 |
こうして,<アイヌの整理>施策が進められる。 この流れと並行して,商品経済の進行がある。 「場所/商場」の時代から成長してきたアイヌ労働力市場の成長である。 アイヌは,狩猟採集生活を捨て商品経済に埋没することが,唯一の進路となる。 実際,アイヌ整理の施策は,狩猟採集生活を<したくてもできないもの>にする。 商品経済の進行は,狩猟採集生活を<したくないもの>にする。 アイヌは,この時代の流れに「適応」していく者になる。 アイヌは,<被雇用>を生業にする者になる。 アイヌの終わりである。 アイヌの終焉は,良いも悪いもない。 アイヌが存在しているとは,ひとつの<理>が存在しているということである。 時代の流れの中で,その<理>が<理>でなくなる。 そしてアイヌが終わる。 畢竟,それだけのことである。 |