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串原正峯 (1793), pp.496
飯糧に用る草左の如し。
ドレツフ 和名姥百合
キトウ 和名アイハカマ [ぎょうじゃにんにく]
プイト゚マ [えぞのりゅうきんか]、
アンラコル 和名松前にて黑百合
ヘポロ [むく毛のある栗]、
モシカルベ [つりがねにんじん]
以上根を用ゆ。
ハル 和名松前にてシヤクといふ [はなうど]
ヲモシコ 和名マタゝビ
キトウ
以上莖を用ゆ。
右の品おもに用ゆ、其外、
ウライハウシ 和名防風
ウベウ 和名當昻 [はぶきぼうふうの根]
ウエムン 和名セリ
マカヨ 和名欵冬 [ふきのとう] の花
シタマカヨ、
キナシュ、
コサヲラツフ、
アワ、
イツラップ、
イマク、
トウプクサ、
ウラゝゝ、
ノシキ、
ナフムン、
コルコニ・イマウル、
ベネツケシ、
クツナ、
ハツ、
へスツ イケマの事なり
コサ・ケカシ 和名桔梗
チクムツマサル、
ホツイヅキマイナイ、
ビットウキシヤクフン、
マサルホッ、
フン、
キカマフレツ゚ 和名蛇イチゴ
ウヱレニウレハフレフ 和名イチゴ
イコタイ 和名イタドリ
マサルホツフルカマナ、
イカタム、
イボソケレフ、
ウエスミ、
タンネアツトリ・フツポクシハル、
イマキアネ、
ポポ、
アツケヘチ、
ハラテツ、
ヲロムクツ、
ヘリロドニシユクト゚、
ヲウコノイケ、
シンクツ
右の草何れも手入もせず、作ると云事なく、野山に自然と出来る草にて、都合五十三種、各々食する草なり。
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引用文献
- 串原正峯 (1793) :『夷諺俗話』
- 高倉新一郎編『日本庶民生活史料集成 第4巻 探検・紀行・地誌 北辺篇』, 三一書房, 1969. pp.485-520.
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