"アイヌ" はこれまで,つぎのような運動をやってきた:
- "差別" の存在を訴える
- 同化が強制されているとして,これを非難する
- "アイヌモシリ" を題目にして「アイヌの土地を返せ」を唱える
- ことばや表現を狩る
- 敵を摘発し,弾劾にかける
彼らの運動は,敵をやっつける運動である。
彼らの思考回路は,一般的に述べると,つぎのようになる:
- 社会は,「抑圧者 対 被抑圧者」である。
- 抑圧者が解放される事変──広い意味で「革命」──を期す。
- 革命を実行する者は,被抑圧者と,これを指導する覚醒者および進歩的インテリである。
- いま取り組むことは,革命の引き金をつくることである。
- 革命の引き金の核心は,抑圧者に対する憤りである。
- 抑圧者に対する憤りを醸成する方法は,抑圧者の悪らつの物語を聴かせることである。
この種の物語をたくさん揃え,ひとにたくさん聴かせることをしょう。
この<敵をやっつける>の構えは,きまって確信犯的デマゴギーを現すことになる:
革命は絶対善であるから,ひとを抑圧者に向けて憤らせることができるなら,物語は嘘でも構わない。
デマゴギーも,革命の立派な戦略である。
ひとを抑圧者に向けて憤らせることができるデマゴギーをたくさん揃え,ひとにたくさん聴かせることをしよう。
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