Up 「インターネット+専用回線」のステージへ 作成: 2024-12-04
更新: 2024-12-06


    インターネットは,指数関数的に急成長した。
    このような成長は,早晩,飽和状態に至る。
    そして今が,もうその時である。

    インターネットは,ネット犯罪の横行で,気の休まらないところになった。
    通信プロトコルは,セキュリティのグレードを上げることに躍起になり,歪になる一方。
    ひとはアカウントを増やされる一方で,パスワードにあっぷあっぷ状態。
    量子コンピュータが実現したら暗号処理のデータも解読される」などと脅される。
    そして,混雑の度を深めるインターネットは,着実に恒常的渋滞へと進む。
    これは,インターネットは持続可能でない,ということである。


    では,どうするか?
    セキュリティが問題になるタイプのデータ通信は,専用回線に移って貰う──これである。
    インターネットとパラレルに,専用回線のグローバルネットワークが構築される必要がある。

    インターネットは,かつての「個人/グループが情報を発信し,情報を共有する」に回帰する。
    ビジネスは,インターネットと専用回線を並立使用することになり,2つの使い分けをシームレスにする通信システム (ハードウェアとソフトウェア) がつくられる。


    インターネットは,グローバルな一般道路である。
    グローバルな道路はこれしかなかったので,グローバルな道路を欲する者は皆これに押し寄せることになった。
    混雑するとともに,犯罪の格好の場になった。

    ここで必要になるのは,道路の多重化である。
    それは,一般道路に対し,幅を広くしたり本数を増やしたりすることではない。
    つぎのタイプの車に使わせる道路をつくることである:
      • 遅延があってはならない
      • 犯罪の標的になる
    その道路は,専用道路である。


    専用回線のグローバルネットワークが成ることは,個人の情報端末がインターネットに加えて専用回線に対応するようになっていくことである。

    オンラインショッピングは,商品のブラウジングのときは,インターネットが使われる。
    決済の段階になると,売り手のサーバがで買い手の端末にコールする。
    買い手の端末はこのコールに応えて,専用回線を通す。
    そして,売り手と買い手の間のデータ通信が専用回線で行われる。
    専用回線へのこの切替は,買い手ユーザには意識されない。

    メールも,専用回線経由で自分の情報端末に直接届いたものが,信用してよいものになる。
    今日インターネットメールは,もう使えない状態にある。
    即ち,インターネットメールは,リアルタイムの「いまメールを送りました」に応えて開くものであり,そうでないメールは危ないメールとして開かないで捨てることになる。
    こういうわけなので,専用回線は,メールが使えるようになるだけでも有り難いものになる。