数学は,論理構成主義でつくられる。
したがって,数学の修行は,同時に論理学の修行になる。
数学全般においてそうであるし,数学の一分野として「記号論理学」もある。
ただし,構成の上方にやってくる分野ほど論理構成主義がアバウトになる(註) ことに,留意する必要がある。
実際,論理厳格主義に従っていては,数学構築は遅々として進まない。
註 : |
「アバウト」の意味は,「没論理」ではない。
数学では,「明らか (trivial)」の語を,「証明するまでもなく自明」の意味で頻繁に用いる:
「明らかに‥‥となる」
「‥‥となることは明らか」
「trivial」の日常語的意味は「つまらない」であるが,「証明を書けるのがわかっていることに,わざわざ証明を書くのはつまらない」というわけである。
但し,「明らか (trivial)」は,「証明は簡単」ということではない。
実際,このことばは,「実際に証明するとなると面倒」の意味で使う。
本当に自明なときは,単に「‥‥である」「‥‥となる」と言う。
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