Up | 「比の3用法」の「数直線」図 | 作成: 2011-12-01 更新: 2012-02-21 |
「比の3用法」は,「形式不易の原理」と合わさって,分数・小数への適用となる: 上に示した「線図」は,今日「数直線」に替えられている: 「数直線」は,比例関係の図式に近づけたふうになっている。 すなわち,下辺と上辺の間の対応する倍が,書かれるようになる。 しかしここで押さえるべきは,「数直線」は依然として「比の3用法」の表現であり,数学の明証に進んだわけではない,ということである。 「数直線」は「線図」と本質的に変わらない。 ここは,再び学校数学の「×・÷」と数学の「×・÷」の違いを確認するところである。 学校数学は,<数は量の抽象>を立場にする。 <数は量の抽象>は,「比の3用法」(ないしこれの表現である「線図」「数直線」) を以て,「×・÷」を定める。 そしてこれは,数の積の意味を「1あたり量 × いくつ分」に定めるというものである。 一方,数学は,<数は量の比>である。数の積の意味は,「倍の合成」である。 ( 学校数学の「数」は,<数は量の抽象>) |