Up 老害 作成: 2019-06-27
更新: 2019-06-27


    年寄りが現役でいられるようになったところは,年寄りがいつまでも退役しようとしないところになる。
    宗教界,芸能界,学界のような<師─弟子>組織になるところは,年寄りがいつまでも退役しないところになる。
    美術,音楽,文芸のような表現シーンは,年寄りがいつまでも活動しているところになる

    <自分はまだ現役である>──<弟子がいる><創作している>──は,当人がそのつもりでいるということである。
    つもりは,たいてい勘違いである。
    そして年をとるとは,自分の勘違いがわからなくなるということである。

    役取りは競争であるから,年寄りがいつまでも退役しようとしない社会は,若い者に不利な社会である。
    この様を「老害」という。

    今日のいちばんの老害は,政治が年寄りに(おもね)る政治になっていることである。
    政治は,選挙民多数派に阿る。
    少子高齢社会は,政治が年寄りに阿る社会である。