Up 「講師の思考類型の同定」が演習内容の中心に 作成: 2011-02-19
更新: 2011-02-19


    「人権・倫理」の科目は,全学一律のものとしてつくられる。
    授業形態と標題が,一律に決められる。

    授業は,講義二つに演習一つの順番で進行する。
    演習は,直近の二つの講義内容を演習課題にする。

    この構成は,「科目担当者の都合」と直接関わっている。
    すなわち,この科目は,人材の都合から,「どの教員も担当できる科目」としてつくらねばならない。 しかし,実際には,どの教員も「人権・倫理」を大学の授業風に論じられるわけではない。 そこで,つぎのようにする:
    1. 「人権・倫理」を大学の授業風にある程度論じられる教員が,「講義」を担当し,
    2. 「どの教員も担当できる」にあたる教員が,ディスカッション進行の役をする者として,「演習」を担当する。

    しかし,「演習」は,「どの教員も担当できる」というふうには決してならない。
    他人の授業を受けることは,別の難しさがある。

    実際,演習にとって「講義内容」の意味は,「講師から教えられた事実○○」ではなくて「○○を事実として教えた講師の思考類型」である。
      人権・倫理は複雑系である。
    人権・倫理の「事実」は,単純ではない。
    「事実」は,講師が「事実」にしたものである。
    したがって,それは,講師が表現されたものである。
    そこで演習は,「○○を事実として教えた講師の思考類型」を考えるというものになる。