Up 「コンプライアンス」の異常性 作成: 2012-11-19
更新: 2012-11-19


    問題が「人権」問題にされ,法で争われる。
    法に訴えられないよう,「コンプライアンス」の文言をつくって武装する。

    法への訴えが<良識逸脱/乖離>の様相を呈するものである場合,これに対する「コンプライアンス」は異形(いぎょう) を現すものになる。
    そしてこの異形(いぎょう) は,「人権」問題にされ,法に訴えられることを免れ得ない。
    「人権」問題は,再生産される

    「嫌煙」侵害が「人権」問題にされ,法に訴えられる。
    法はこれを「人権」侵害と判断する。
    企業は,これへの対応を強いられる。
    ホテル企業は,喫煙者を社員に採用しないことにする。
    これを隠して行うことは,「人権」問題になる。
    そこで,ある企業は,喫煙者を社員に採用しないことを明文化する。
    すなわち,喫煙者を社員に採用しないことを合理化する文言をつくり,外に示す。
    しかし,「愛煙」は個人の権利とされるものであるから,これを却けるロジックは,どのみち「人権」問題にされる。
    その企業は,法に訴えられる。
    「人権」問題は,再生産される

    「コンプライアンス」の道は,「コンプライアンス」が異常の度をますます強くしていく道である。
    法を至上にすると,このようになる。