Up 気候変動は,気温変動ではなく雲量変動 作成: 2021-12-19
更新: 2021-12-19


    ひとは,平均気温の1, 2度の上がり下がりを,大変なことだと思っている。
    どうして大変なことなのか,ロジックでは考えたこともない。
    ただ,思わされているのである。

    そしてこれは,学者も同じである。
    平均気温の1, 2度の上がり下がりから,何がどうなって大変なことになるかを言える学者は,いない。

    実際,いなくて当然である。
    気温は,1, 2度の上がり下がりで大変なことが起こるというものではない。


    変動を問題にしなければならないのは,雲量である。
    ──溯行すれば,<雲量を変動させているもの>が問題となるものである。

    ここで雲の意味は,つぎの二つである:
    1. 日射を遮る (太陽光をはね返す)
    2. 雨・雪を降らせる


    ひとは,植生が気温で変わると思っている。
    これは間違い。
    植物は,ちょっとやそっとの気温の変動では参らない。

    一般に,生物は相当な気温変動の中で生きている。
    実際,相当な気温変動の中で生きていられるから,いまがあるわけである。
    生物の環境適応力を侮ってはならない。

    生物の死命を制するのは,食べ物である。
    植物だと,日光と二酸化炭素。
    このどちらかが少なくなると,生きられなくなる。
    そして,日光を少なくするものが,雲である。

      農業で使う「冷害」のことばは,ミスリーディングである。
      不作は,寒さが原因ではないからである。
      原因は,日照不足である。
      日照を少なくしているものは,雲である。
      そして日照が少なくなれば気温が下がるから,不作の絵図は,<雲 → 不作&寒冷>である。
      しかしひとは,<寒冷 → 不作>だと思っている。

    日射量が減ると,植物は生育が悪くなる。
    植物の生育が悪くなると,植物を食物にしている生き物が生きられなくなる。
    食物連鎖で,生物全体が衰滅状態になる。

    生物は,寒くて死ぬのでは無い。
    食べ物が不足して死ぬのである。
    <雲 → 死&寒冷>であって,<寒冷 → 死>ではない。


    また,ひとは<寒冷 → 海陸氷>と思っているが,これも間違い。
    <雲 → 雪 → 海陸氷>が正しい。

    植生を変えたり海陸氷を増やしたり減らしたりするのは,気温ではない。
    雲である。

    ひとは「CO2 排出 → 地球温暖化」で騒いでいるが,この「地球温暖化」はこれで何かがどうなるというものではない。
    <何がどうなる>を論じることになる主題は,「雲量変動」である。