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気象衛星センター『気象衛星画像の解析と利用』, p.4
(1)赤外画像の特徴
赤外画像は温度の分布を表している。
昼夜を通して均質な観測が出来る。
このため、雲や地表面の温度を常時観測するのに適している。
赤外画像は温度の低いところを明るく、温度の高いところを暗く画像化しである。
(2)赤外画像の利用
ア 常時監視
赤外画像は可視画像と違って、昼夜の別なく同じ条件で観測が可能である。
これは、気象じよう乱を常時監視する上で、赤外画像の最も有利な点である。
イ 雲頂高度の観測
赤外画像からは、雲頂温度を知ることが出来る。
その場所における気温の鉛直構造が分かれば、雲頂温度を雲頂高度に変換することが出来る。
気温の鉛直構造の推定には、客観解析値や数値予報値を用いることが多い。
対流圏では一般に上層ほど気温が低いので、雲頂温度が低い雲は雲頂高度が高いといえる。
また、雲頂温度の変化から、鉛直方向の発達程度を監視できる。
ウ 地表面温度の測定
赤外画像からは、雲頂温度のほか、晴天域における地表面の温度を測定できる。
特に直接観測の少ない海面水温は、有益な情報となる。
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