- 対流雲──積雲系
- 日本海では,大陸から移流する下層寒気が,比較的高温な日本海の海面から顕熱と水蒸気の補給を受けて不安定となり,積雲対流雲が発生する。
海面水温の条件が同じであれば,移流する空気の温度が低いほど顕熱の補給は効果的に行われ,対流がより早く発生する──対流雲の大陸からの離岸距離が小さくなる。
- 開細胞 (open cell) 型・閉細胞 (closed cell) 型の雲の発生
これが発生するのは,海洋上に寒気が流入し,風速が比較的弱くかつ風の鉛直シェアが小さい場合。
- 開細胞 (open cell) 型
- 個々の雲がドーナツ状 (中心部に雲がない) か,またはU字状になっている場合
- 積雲で構成される。
- 海水温と気温との差が大きい (寒気移流がやや強い) ときに発生
- 閉細胞 (closed cell) 型
- 個々の雲に隙間がなく,多角形や鎖状になっている。
- 主として層積雲で構成される。
- オープンセルと比較すると,海水温と気温との差が小さい (寒気移流がやや弱い) ときに発生
- 日本海寒帯気団収束帯 (JPCZ) には,帯状の雲が対応する。
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